子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮内や子宮周辺にできる、筋肉のこぶのような塊です。

30~40代の3人に1人が持っているといわれる婦人科疾患です。

原因は、卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステンが影響しています。

 


子宮筋腫のある妊娠と出産

子宮筋腫は良性の腫瘍で、ほとんど問題なく経膣分娩で出産可能です。

 

しかし、筋腫の位置や大きさによっては、前置胎盤、さかご、胎児発育遅延、弛緩出血、流産、早産の心配もあります。

 

また、まれに子宮頸部に筋腫があると、赤ちゃんが産道を通れず帝王切開になることがあります。

子宮筋腫自己チェック

子宮筋腫の診察

婦人科で、問診・超音波検査で子宮や卵巣を画像でチェックします。

内診では子宮や卵巣の状態を調べます。筋腫の大きさが分かります。

子宮筋腫の治療法

妊娠中は筋腫を取り除く手術はリスクが高いので、必要であれば産後取り除かれます。


症状が軽い場合は経過観察となります。

つらい症状を緩和する薬物療法もあります。

  • 貧血だと造血剤
  • 過多月経を防ぐ止血剤
  • 月経痛だと鎮痛剤
  • ホルモンバランスを整える場合は低用量ピル
  • 卵巣の働きを抑える場合はGnRHアゴニスト

薬物療法は、薬の副作用や効果があまり期待できない場合もあります。


子宮筋腫の種類

筋層内筋腫

子宮筋腫の7割がこのタイプです。

子宮の内側にでき、大きくなると流産や早産になりやすいです。

漿膜下筋腫

子宮体部の外側に突き出ている筋腫。頻尿や便秘がちになります。

赤ちゃんへの影響は少ないです。

有茎漿膜下筋腫

漿膜下筋腫が飛び出した筋腫。茎の部分がねじれた時に激痛が起こります。

粘膜下筋腫

子宮内膜下にでき、内腔に向かってできる筋腫。流産などにつながりやすいです。

筋腫分娩

貧血をおこしやすく、不妊や流産の原因になりやすいです。

頸部筋腫

子宮頸部にできる筋腫。分娩時に産道を圧迫するので帝王切開になります。


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